2014/05/07

黄金町クロニクルを読んだ!

檀原照和さんの新作、「黄金町クロニクル」を読んだ。今まで「消えた横浜娼婦たち」「ネオンライト:バーキパーの見た横浜横須賀の夜」2冊を読んだ事があるのだが、今回の一冊は「大岡川」の両岸の狭い範囲について書かれたものです。
黄金町と言っても神奈川県民以外は余り馴染みが無いだろうが、横浜の中では本当に特別な街、ヤクザや娼婦がへ悪露で歩いている様な街でした。私は横須賀の一番横浜よりの街で育ったので子供の頃には京浜急行に乗り黄金町は通り過ぎる駅という程度、大人になり何度か遊びにいった事があるのだが、野毛などと違いあまり良い印象が無かった。それほど近寄りがたい街だった。母も戦前から横浜に居たので、戦後の黄金町の話を聞いた事があるのだが、現実味にほど遠かった。しかし、この本を読み戦後、焼かれて何も無い所に米軍が入って来て、横浜の中心部は「アメリカ租界」となり焼けだされた人たちが京浜急行のガード下や空き地に住み始め、大岡川にははしけを改造した「船上ホテル」まであったということだ。私の子供の頃にはまだ大岡川には「はしけ舟」で生活している人がたくさん居たのだからそれも納得できる。そう言えば川崎のぼるの漫画「アニマルワン」の主人公も「はしけ舟」に住んでいたよね。
人が集まり、街は売春街になり、麻薬銀座と呼ばれる様になる。その後、外国人の女性売春婦の街となり、2005年の「バイバイ作戦」なる一掃作戦後、横浜市などの行政主導で外国人が追い出され「アートの街」を歩み始める事となる。
しかし、筆者はその後の黄金町に関して余り好意を持っていない。「アート」という隠れ蓑にそれ以外の人々を排除していると感じている様だ。私は内情は良く知らないが、もしそうであれば、街が無機質になり、生活感の無い冷たい街に成ってしまうのではないだろうか。街は生活者が作るものであり、行政が作るものではない。造成団地の様な街に何の魅力があるのだろうか。市のご意向に添えない芸術家は追い出されるなどもっての外である。
「黄金町」の様な街の歴史を書き残す事は非常に重要であると思う。横浜は元町や伊勢佐木町、山下公園だけの街ではないのである。「黄金町」も「寿町」も「野毛」も「福富町」も横浜なのだ!

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